クロスステッチって、
「専用布じゃないと無理?」
「家にある布でできたらいいのに…」
「お気に入りのシャツに刺繍できたら嬉しいけど、やっぱり難しそう」
そんなふうに感じたことはありませんか?
この記事では、そんな不安を解消しつつ、自分らしい作品づくりができる方法をご紹介します。
普通の布でもクロスステッチを楽しめる3つの方法と、それぞれの特徴・注意点を丁寧に解説します。
時間がたつと消えるチャコペン
セットです↓

刺繍・クロスステッチについてもっと知りたい方は下記の記事も参考にしてみてください。
→刺繍の基本・道具・困りごと解決まで!知っておくと役立つ情報まとめ
クロスステッチは普通の布でもできる?
普通の布にも刺繍できるの?と迷っている方へ。ここでは、専用布と普通布の違いや、工夫すれば可能な理由を解説します。
「クロスステッチはアイーダ布じゃないと無理かも…」と思っていませんか?
実はそんなことはありません。
結論から言うと、普通の布にもクロスステッチはできます。ただし、そのまま刺すには工夫が必要です。
ちょっとした工夫で、あなたの布も素敵な作品のキャンバスになると考えれば、チャレンジしてみる価値はあるかも。
アイーダ布やリネンなど、クロスステッチ専用の布は「格子状の織り目」がはっきりしていて、初心者でも刺しやすいのが特徴です。
一方、普通の布(ブラウスやハンカチ、シャツなど)は、目が細かくて等間隔ではないため、目印がないときれいな模様が作りにくくなります。
とはいえ、道具や方法を工夫すれば、普通の布でも十分クロスステッチを楽しめます。
「家にある布でやってみたい」「お気に入りのハンカチに刺したい」という方も、この記事で紹介する方法を使えば安心して始められます。
普通の布に刺す3つの方法
ここでは、普通の布にクロスステッチを施すための3つの代表的な方法を紹介します。道具や目的に応じて選びましょう。
① 水で消えるチャコペンでドットを打つ
💡こんな人におすすめ:
・手軽に始めたい
・家にある布を使いたい
・子ども用グッズなど自由にデザインしたい
「手元にある布で簡単に始めたい」という方に向いているのがこの方法です。
チャコペンで布に方眼状の印をつけて、そのマス目を目安に刺していくやり方です。
- 水で消えるタイプのチャコペンを使用(熱で消えるタイプでも可)
- 定規やマスキングテープを使って、等間隔にドットを打つ
- クロスステッチの図案に従って、そのドットを基準に針を通していく
この方法のメリットは:
- 道具が安価ですぐに始められる
- 身近な布にも対応しやすい
- 図案の自由度が高い
一方で、デメリットとしては:
- 縫う前に印をつける作業が必要
- 布によってはインクが残ることもある(必ずテストしてから使う)
完成後は、しっかり水洗いをしてドットを落としましょう。
時間がたつと消えるチャコペン
セットです↓

② 抜きキャンバスを使う
💡こんな人におすすめ:
・仕上がりの正確さを重視したい
・プレゼントや記念品など、きれいに仕上げたい
・「やっぱり格子の目がないと不安…」という方
「やっぱり目が欲しい!」という方に最適な、目印付きの刺繍補助アイテムです。
抜きキャンバスとは、
- 方眼状のメッシュシートを普通の布の上に置いて、キャンバスごと刺繍する
- 刺し終わったらキャンバスの糸を1本ずつ引き抜くことで、布だけが残る
という仕組みです。
メリット:
- クロスステッチの定番「カウント方式」で刺せる
- 図案を正確に再現しやすい
- 完成時には布の上に刺繍だけが残る
デメリット:
- 糸を1本ずつ抜く作業が大変
- 布が薄すぎるとヨレやすい
刺繍後のアイロンがけは、布や糸の状態を確認しながら慎重に行いましょう。
卒園グッズや贈り物など、きれいに仕上げたい時におすすめです。

③ ソルブルキャンバスを使う
💡こんな人におすすめ:
・細かい作業が苦手だけど、きれいに仕上げたい
・作業後の処理を簡単に済ませたい
・ベビーグッズや洋服など“実用品”に刺したい
「細かい作業が苦手だけど、キレイに仕上げたい!」という方に人気なのが水で溶けるキャンバスです。
この方法では:
- 水に溶ける素材(ソルブル)のキャンバスを布の上に仮留め
- キャンバスごと刺繍をする
- 完成後に水に浸すと、キャンバスが溶けて消える
メリット:
- 抜きキャンバスのように「糸を抜く手間」がない
- 仕上がりがとてもきれい
- 作業後の処理が楽
デメリット:
- 市販品のため価格はブランドやサイズによって差がある
- 完全に溶かすにはしっかり水に浸ける必要がある
「初心者で、でもきれいに仕上げたい」という人にはベストな選択肢です。
ベビーグッズやハンカチ、洋服のワンポイント刺繍など、幅広い用途に対応できます。
この記事を書いていて、少し価格帯がリーズナブルな「はるはるキャンバス」というアイテム(チャコペーパー)を見つけました。シールタイプで、布に貼るだけで使うことができて便利です。気軽に試してみたいという方には◎

水に溶けるチャコペーパーについては、下記の記事でも詳しく紹介しています。
→刺繍作品で使う「水に溶けるシート」を紹介!印刷できるものも
それぞれの方法の選び方と注意点
どの方法が自分に合っているか迷ったら、「どこに刺すか」「仕上がりの丁寧さ」「かけられる手間」で考えてみましょう。
方法 | 向いている人 |
---|---|
チャコペン | 初心者、子ども用グッズを作りたい人向け ・手軽に始めやすい ・自由度が高い |
抜きキャンバス | しっかり仕上げたい人向け ・正確なステッチが可能 ・手間はかかる |
ソルブルキャンバス | 時短したい、失敗を避けたい人向け ・美しく仕上がる ・後処理も簡単 |
注意点もチェック
- 布の厚みや状態に注意:布が薄すぎたりすると刺しづらかったり、仕上がりに影響することがあります。
- 水に弱い布は避ける:ソルブルキャンバスや水性チャコペンは水で処理するため、水に弱い布との相性は要確認です。
- 洗濯予定がある場合は色落ちテストを:完成品を洗う場合、糸や印が色落ちしないか事前に確認すると安心です。
💬筆者コメント:アイテムによって布も変わるので、少しめんどうでも、プレゼントや実用品に使う前に小さな布で試すのが安心です。
Q&A:よくある疑問
洗濯しても大丈夫?
ほとんどの場合問題ありません。ただし以下の点に注意しましょう:
- 使用する刺繍糸が色落ちしないものか確認
- 完成後、軽く手洗いしてから乾かすと安心
- ソルブルキャンバス使用後は、必ずしっかり溶かしてから洗濯する
刺繍部分は特にデリケートなので、強い水流や脱水は避けましょう。
チャコペンの印が消えない場合は?
- 水で消えるペンでも、布に残る場合があるため、事前にテスト
- 熱で消えるフリクションタイプを使うのも選択肢
- 完成後に気になる場合は、刺繍周辺を優しく洗って対応
布によって反応が違うので、端布で事前テストするのがベストです。
刺繍に関するチャコペンやフリクションペンについては、下記の記事でも解説しています。参考にしてみてください。
>>> クロスステッチや刺繍の目印線(グリッド線)を引く!フリクションやチャコペン、刺繍糸など
うまく目が揃わない時は?
- 刺す位置の目印(チャコペンのドットやキャンバスの枠)を再確認
- 糸を引きすぎて布がヨレていないか確認
- 必要に応じて枠(刺繍枠)を使ってテンションを一定に保つ
目が揃わないと気になりますが、手刺しならではの味わいとも言えます。気負わず楽しんでしまうのもひとつの考え方です。
道具・材料の選び方ガイド
チャコペンの種類
主に以下の3タイプがあります:
種類 | 消し方 | 特徴 |
---|---|---|
水性タイプ | 水洗い | 一般的。初心者にもおすすめ |
熱消去タイプ | アイロン熱 | 跡が残りにくく再利用もしやすい |
自然消去タイプ | 時間経過 | 書き直しがきかないため注意が必要 |
使う布や用途に応じて選ぶと安心です。初めてなら、水性または熱消去タイプが扱いやすいでしょう。

抜きキャンバス
サイズや硬さに種類があり、扱いやすさが異なります。通販や手芸店で購入可能です。
使用後に1本ずつ糸を抜く必要がありますが、きれいに仕上がります。
初めて使う場合は、少し余裕のある図案で練習してみると安心です。

ソルブルキャンバス
手芸店や通販で購入可能です。
価格はブランドやサイズによって幅があり、数百円〜1,000円台の商品まであります。
切って使えるロールタイプもあり。
少し高めに感じるかもしれませんが、手間が減ることや仕上がりの美しさを考えると、十分価値があります。
試しに1枚だけ購入して、相性を見てみるのもおすすめです。
まとめ
クロスステッチは、専用布だけでなく普通の布でも刺すことができます。
方法は大きく3つ:
- チャコペンで印をつける:自由に始めやすい
- 抜きキャンバスを使う:定番の仕上がり
- ソルブルキャンバスを使う:時短かつきれい
それぞれにメリット・注意点がありますが、自分の目的や作りたいアイテムに合わせて選ぶことで、初心者でも失敗なく楽しめます。
お子さんの巾着袋や、ちょっとしたプレゼント、オリジナルのハンドメイド雑貨など、普通の布で気軽にクロスステッチを楽しんでみてくださいね。
まずはハンカチや小さな布から、気軽に始めてみてください。
「思ったよりできた!」という体験が、あなたの作品づくりの第一歩になりますよ。
他にも気になることがあれば、刺繍に関するヒントをまとめたページがあります。
気になるテーマをチェックしてみてください。