この記事では、初心者でもすぐに実践できる7つのコツ、糸通しが楽になるおすすめのアイテムを紹介していきます。
「刺繍糸が針に通らない…!」これは刺繍初心者さんが最初にぶつかる“あるある”な壁です。実は私自身も、始めたばかりの頃は何度も何度も針に糸が通らず、心が折れそうになったことがあります。
針に糸を通すという、たったそれだけの作業がうまくいかないだけで「向いてないのかも…」「もうやめようかな…」と悩んでしまう方も少なくありません。
実は、刺繍糸を針に通すのにはちょっとした“コツ”があるんです。さらに、便利な道具を活用することで、あのイライラが嘘みたいに減ります。
「刺繍をもっと楽しく」「ストレスなく続けたい」そんな方はぜひ参考にしてください。
糸通し:手軽にできる方法7つ
1. 糸先をきれいにカットして整える
まず基本中の基本は、糸の先端を整えること。刺繍糸は6本〜8本の細い糸が束になって1本になっているため、切り口が乱れているとバラけて通しにくくなります。
作業の前に、糸先をハサミでまっすぐスパッとカットしましょう。ほんの数ミリでも、切り口が整うと格段に通しやすくなります。
おすすめは手芸用の細かい刃のハサミ。クラフト用よりも刃先がシャープで、毛羽立たずきれいに切れます。
私も手芸用のハサミを購入してから、糸の先端を切る作業が格段に便利になりました。家にいくつかあるハサミですが、手芸専用のハサミを買ったら、通常のハサミには戻れなくなりました。
2. 斜めに切って、先を細くする
まっすぐカットしても通らない…という場合は、斜めにスパッと切るのが有効。切り口が尖ることで、糸が針穴にスッと入りやすくなります。
特に6本取りの刺繍糸を2本や3本に分けて使う場合、糸が柔らかくなってしまいがちなので、斜めカットが大活躍。小さなことですが、作業効率がグッと上がります。
3. 糸通し器を使ってみよう
細かい作業が苦手な方や、目が疲れやすい方には糸通し器がおすすめ。特に刺繍針は穴が小さく、手縫い針よりも糸が通りづらいので、糸通し器の出番です。

ワイヤータイプの刺繍専用糸通し器もおすすめです。柔らかいワイヤーが針穴にスッと入って、糸を引っ張るだけで簡単に通せます。
さらに最近は、卓上タイプの糸通し器も登場しています。ボタン一つで自動的に通してくれるので、視力が気になる方や高齢の方にも人気です。
4. 糸を湿らせてまとまりやすくする
昔ながらの方法ですが、糸先を水に指先をつけて湿らせることで、毛羽立ちが収まり通しやすくなります。
ただし、衛生面が気になる方には、刺繍用のワックスの使用をおすすめします。
これらは糸の先にひと塗りするだけで、糸がしっかりまとまり、静電気も抑えてくれる優れモノです。
クロバー(Clover)の糸ワックスも使いやすいです。
5. 糸の本数を調整する
刺繍糸を分けて使うとき、何本取りにするかによって通しやすさが大きく変わります。
たとえば、3本以上にすると太くなり、針穴に入りづらくなります。そんな時は、通しやすいように1〜2本ずつ分けておき、あらかじめまとめて整えてから通すのがコツ。
手のひらで優しく転がしたり、ワックスを塗るなどして、糸がバラけないようにしましょう。
6. 針を刺繍用に変えてみる
意外と盲点なのが、そもそも使っている針が刺繍用ではないというケース。
手元にある針をなんとなく使っている方も多いですが、刺繍針は穴が大きめに作られていて、刺繍糸を通しやすく設計されています。
中でも「フランス刺繍針」や「クロスステッチ針」など、用途に合わせたものを選ぶと◎。
7. 光をしっかり当てて作業する
案外見落としがちですが、作業中の明るさも大切。針穴が小さいと、影になって見えにくくなるんです。
自然光の下や、手元ライトを使って、しっかり明るさを確保しましょう。目の負担も減って、集中力も続きますよ。
おすすめの道具・便利グッズ3つ
1. 刺繍針セット
穴が大きく、刺繍糸がスムーズに通せる針が揃ったセット。太さや長さがバラバラに入っていて、初心者でも扱いやすいです。
2. 卓上タイプの糸通し器
ボタンひとつでスッと糸が通る、まさに神アイテム。細い針穴にも対応していて、手元がぶれても安心です。
3. 糸まとめワックス
糸の先がふわっと広がって通らない…という悩みを一発解消!特に乾燥する季節には欠かせません。
刺繍糸が針に通らない理由は?
糸の構造による「広がりやすさ」
刺繍糸は通常6本〜8本の細糸が撚られた構造。切り口がほつれやすく、湿気や摩擦でどんどんバラバラになってしまいます。
特に手汗や部屋の湿度が高いと、糸が広がりやすくなり、針穴に通すのが難しくなります。
針の穴との「相性の悪さ」
一般の縫い針は糸穴が非常に小さいため、刺繍糸のような太めの糸には不向き。適した針を選ばないと、どんなに丁寧に糸先を整えても通りません。
糸の状態が悪いまま使っている
途中で糸を床に落としたり、何度も糸先を触っていると毛羽立ちや広がりが進行します。できるだけ清潔で乾いた状態で扱うようにしましょう。
まとめ
「刺繍糸が針に通らない」という小さなつまずき。ですが、これがあるだけで作業のストレスが一気に増えてしまいますよね。
でも今回ご紹介した7つのコツとおすすめグッズを取り入れれば、その悩みはグッと減るはず。
刺繍をより楽しく、もっと快適に。あなたの刺繍時間が、笑顔と癒しに満ちた素敵なものになりますように。